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ナヌカザメ
Cephaloscyllium umbratile

和名 ナヌカザメ (七日鮫)
英名 Japanese Swellshark
学名 Cephaloscyllium umbratile (Jordan & Fowler, 1903)
メジロザメ目 (Carcharhiniformes)
トラザメ科 (Scyliorhinidae)
ナヌカザメ属 (Cephaloscyllium)
保全状況 DD(Data Deficient) - 情報不足種
By RYO SATO from Hamamatsu, Shizuoka, Japan - ナヌカザメ, CC BY-SA 2.0, Link

説明

ナヌカザメ属に属するサメの一種。体は太く、大きな口を持つ。背鰭は体の後方に位置する。
捕食者に対抗するために体を膨らませることができる。
卵は巻きひげのある財布型の卵鞘に包まれている。
人には無害で飼育しやすい。

分布



水深:18m ~ 790m
北西太平洋、北海道から台湾・黄海に分布する。

日本での分布
北海道から九州

特徴

最大で1.4m。
体は固く頑丈だが、腹部は柔らかくて伸縮性がある。
頭部は短くて幅広く、縦扁する。吻はそれに比して長く丸い。
鼻孔は大きい。眼は高い位置にあり、小さくて楕円形。口は大きい。

胸鰭は大きくて幅広く、先端は丸い。背鰭の頂点は丸く、体のかなり後方にある。腹鰭は小さい。第二背鰭は第一のおよそ半分の高さで、臀鰭は第一背鰭とほぼ同じ大きさ。尾鰭は大きくて広い。
皮膚は分厚く、大きく、よく石灰化した皮歯で粗く覆われる。

背面と体側は淡黄色で、暗褐色から灰色の斑点が散らばり、暗褐色の鞍状模様が7本、体から尾にかけて存在する。
成長とともに斑点は濃くなり、鞍状模様は薄れて不明瞭になる。
腹面は淡色で、わずかに暗い模様がある。

生態

世代: 15 ~ 0年

底生で、深度90-200mの大陸棚の岩礁に豊富に見られる。
襲われた時に胃に水や空気を吸い込んで膨らませることができる。これによって岩の隙間に体を固定し、引きずり出されにくくする。

非常に貪欲な捕食者。小さな同種個体を共食いすることもある。

繁殖

卵生で、一年を通して繁殖する。
成体雌の卵巣は右側のみが機能し、輸卵管は左右が機能する。
比較的多産だと考えられる。
一度に、1本の輸卵管につき1個、合計2個の卵を産む。
数年間雄と接触しなかった雌でも産卵できることが知られており、精子を蓄えることができると考えられている。

卵鞘は財布型で、四隅からは長い巻きひげが伸びる。

利用

日本と台湾での底引き網によって混獲され、市場で販売される。
飼育環境にはよく慣れ、水族館での繁殖も行われている。

出典



(最終更新 2021年04月17日)