ウバザメ
Cetorhinus maximus
和名 | ウバザメ (姥鮫) |
英名 | Basking Shark |
学名 | Cetorhinus maximus (Gunnerus, 1765) |
目 | ネズミザメ目 (Lamniformes) |
科 | ウバザメ科 (Cetorhinidae) |
属 | ウバザメ属 (Cetorhinus) |
保全状況 | EN(Endangered) - 絶滅危惧種 |
By Greg Skomal / NOAA Fisheries Service - Basking Shark (in English). NOAA Fisheries Service. National Oceanic and Atmospheric Administration., Public Domain, Link
説明
ネズミザメ目ウバザメ科のサメ。性質はとてもおとなしい。
英名のBaskingは、このサメがしばしば水面近くで餌をとっている様子が観察され、その様子が天候の良いときに日光浴をしているように見えることに由来する。
分布
水深:35m ~ m
世界中の亜寒帯から温帯
日本での分布
特徴
ネズミザメ目の最大種であり、ジンベエザメに次いで大きなサメ。今までに測定された最大の個体は長は12.27m、体重は16。
腹から背までの大きな鰓裂を持つ。鰓裂の間からは赤い鰓が見られる。
鰓裂に応じて巨大な鰓弓も備えている。
口は体高よりも大きく開くことができる。
目は小さい。
歯
小さくかぎ状。
上顎の最初の3-4列および下あごの6-7列のみが機能している。
尾
三日月状。尾柄は非常に傾いている。
肌
楯鱗と数層の粘液で覆われており、粗い。
体色
非常に変化に富むが、一般的な体色は、背中側が暗褐色から黒あるいは青で、腹側にいくにつれて鈍い白色。
その他
肝臓(重さは体重の25%に達する)は腹腔の全長におよび、浮力の調節や長期間におよぶ活力の貯蔵の役割を果たしていると考えられている。
生態
世代: 35 ~ 0年回遊性。暖かい時期には陸の近くや囲い込まれた港の中で見られるが、秋から冬にかけては見られない。
プランクトン食。(プランクトン食のサメはウバザメ、ジンベエザメ、メガマウスザメの3種のみ)
社会性動物で、性別によって分けられたグループを形成する。
巨大で動きが遅いが、ジャンプして海面に体を打ちつける「ブリーチング」を行うことができる。
繁殖
卵胎生。妊娠期間は12ヶ月から36ヶ月、産卵の間には2年間の休息期間があると推定されている。
出生時のサイズは1.5〜2m、成熟時のサイズはオスが12~16歳で5~7m、メスが16~20歳で8.1~9.8mと推定される。
利用
泳ぎの遅さ、非攻撃的な性質、そして以前は豊富な個体数のために、過去には漁業の主要産物だった。肉は食品や魚粉に、皮膚は皮革に、スクアレン成分の含有量が高い肝臓は油に用いられた。
現在ではウバザメは保護種に指定され、生産品の交易は多くの国で規制されている。
非攻撃的な性格から、ウバザメが頻繁に見られる地域では観光ダイビングの対象となっている。
出典
(最終更新 2021年05月29日)