キクザメ
Echinorhinus brucus
和名 | キクザメ |
英名 | Bramble Shark |
学名 | Echinorhinus brucus (Bonnaterre, 1788) |
目 | ツノザメ目 (Squaliformes) |
科 | キクザメ科 (Echinorhinidae) |
属 | キクザメ属 (Echinorhinus) |
保全状況 | EN(Endangered) - 絶滅危惧種 |
By Hectonichus - Own work, CC BY-SA 3.0, Link
説明
キクザメは、キクザメ科のサメ。めったに発見されない種である。
体表に大きな、棘状の楯鱗が散在していることが特徴。
分布
水深:10m ~ 900m
東太平洋を除く世界中の温帯、熱帯海域
日本での分布
日本近海でも見られる
特徴
体、顔:太い円筒状。頭部はやや平たい。
鼻先は丸みを帯びていて、鼻孔が大きい。
目に瞬膜はなく、目の後ろには噴水孔がある。
口は幅が広く湾曲しており、両端にはわずかに溝がある。
歯:
上顎には20から26、下顎には22から26の歯列が並ぶ。
それぞれの歯はナイフのように先端が尖っていて、尖った小突起もいくつかみられる。
鰓:
5対の鰓裂がみられ、その中で最も尾側にある対が最も長い。
鰭:
胸鰭は短く角張っている。一方腹鰭は長く比較的大きい。
二枚の背鰭は小さく、頭寄りの第一背鰭の始点は腹鰭の始点と並んでいる。
臀鰭はなく、尾柄は太い。尾鰭は非対称形で上部が伸長している。
皮膚:
様々な大きさの楯鱗(皮歯)が全身に不規則に散在する。
それぞれの楯鱗は棘状で、その基底部から放射状に溝が広がっている。
最大で10ほどの楯鱗が一体化することがある。
色:
上部(背部)は茶色から黒色で、紫色の光沢を帯びる。下部(腹部)は腹部より色が薄い。
赤か黒の斑をもつ個体もいる。
大きさ:
最大で体長3.1メートルに達する。
生態
世代: 16 ~ 0年水深400 - 900メートルの大陸縁辺部や大陸棚に生息すると考えられている。
自分より小さいサメ(アブラツノザメなど)や、硬骨魚(エソなど)、カニを捕食する。
咽頭が口の大きさに比較して大きいため、吸い込むように餌生物を捕食していると考えられる。
繁殖
卵胎生。メスは2つの卵巣と2つの子宮を持つ。子の数は15匹から52匹、子の体長は40 - 50センチメートル程度の記録がある。
利用
混獲され、肝油が利用される。食用となることもある。出典
(最終更新 2021年05月21日)