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アカリコビトザメ
Euprotomicroides zantedeschia

和名 アカリコビトザメ
英名 Taillight Shark
学名 Euprotomicroides zantedeschia (Hulley & Penrith, 1966)
ツノザメ目 (Squaliformes)
ヨロイザメ科 (Dalatiidae)
アカリコビトザメ属 (Euprotomicroides)
保全状況 LC(Least Concern) - 低危険種

説明

ヨロイザメ科に属するサメの一種。
大西洋南部と太平洋南東部の深海から4個体のみ得られている。
青い生物発光液を放出する袋状器官を持つ。

分布



水深:195m ~ 641m
南アフリカの深度460-640mとウルグアイの深度200m近辺から1個体ずつ、チリのファン・フェルナンデス諸島付近の海域で2個体が得られている。これらの記録から外洋域に生息すると推測されるが、海底付近に生息するのか中層に生息するのかは不明。

特徴

体は側扁し、長く丸い吻と大きく楕円形の眼を持つ。口は大きく、上顎に29、下顎に34の歯列がある。上顎歯は小さく針状。下顎歯は大きく三角形で、基部は左右の歯と結合して連続した切断面を形成する。唇は厚く縁取られるが、ダルマザメのような吸盤状にはならない。鰓裂は5対で大きく、後方の鰓裂ほど大きくなる。

背鰭は2基で丸く、棘を欠く。第一背鰭は第二背鰭より小さく、胸鰭と腹鰭の中間付近に位置する。胸鰭は大きく広がりパドル状になる。腹鰭は小さく、第二背鰭に対在する。臀鰭はない。尾鰭下葉は大きく、長い上葉の先端には明瞭な欠刻がある。皮歯は細かく重なり合わない。各皮歯は、中央の丸い窪みから伸びる放射状の隆起線を持つ。背面は暗褐色で腹面は黒。鰭の縁は明色である。体には小さな発光器が散らばる。

生態

筋肉質で葉状の胸鰭からは、サメよりもギンザメに似て、胸鰭によって泳ぐ、または水中に漂うことが予想される。頑丈な顎と歯によって、比較的大型の獲物を襲うことが可能なようである。総排泄孔の前方には皮歯を欠いた袋状の溝があり、内部には多数の乳頭状突起が密に詰め込まれている。この袋の入口は皮褶で裏打ちされたスリットとなっており、生時には不明な機構によって青く輝く液体を放出する。

繁殖

他のヨロイザメ類と同じく、無胎盤性胎生だと推測されている。

出典



(最終更新 2021年03月09日)