ネコザメ
Heterodontus japonicus
和名 | ネコザメ (猫鮫) |
英名 | Japanese Bullhead Shark |
学名 | Heterodontus japonicus (Miklouho-Maclay & Macleay, 1884) |
目 | ネコザメ目 (Heterodontiformes) |
科 | ネコザメ科 (Heterodontidae) |
属 | ネコザメ属 (Heterodontus) |
保全状況 | LC(Least Concern) - 低危険種 |
By OpenCage Systems - http://opencage.info/pics.e/large_17591.asp, CC BY-SA 2.5, Link
説明
ネコザメは、ネコザメ目ネコザメ科に属するサメの一種。 別名、サザエワリ。日本近海に生息するネコザメ科の代表種。
人には危害を加えない。
別名…
分布
水深:6m ~ 37m
太平洋北西部。日本では北海道以南の沿岸で見られる他、朝鮮半島、東シナ海の沿岸海域に分布する。
水深6-37mの浅海の海底付近に生息し、岩場や海中林などを好む。
日本での分布
北海道以南の沿岸
特徴
最大全長120cm。背鰭は2基で、いずれにも前端に鋭い棘を備える。これはとくに幼魚が大型魚の捕食から逃れるのに役立っている。
臀鰭をもつ。体型は円筒形。薄褐色の体色に、縁が不明瞭な11-14本の濃褐色横帯が入る。
吻は尖らず、眼の上に皮膚の隆起がある。この眼上隆起を和名ではネコの耳に見立てている。
歯は他のネコザメと同様、前歯が棘状で、後歯が臼歯状である。循鱗は大きく、頑丈である。
生態
底生性で岩場や海藻類の群生地帯に住み、硬い殻を持つサザエなどの貝類やウニ、甲殻類などを好んで食べる。臼歯状の後歯で殻を噛み砕いて食べるため、サザエワリ(栄螺割)とも呼ばれる。
日中は海藻や岩の陰に隠れ、夜間に餌を求めて動き回る夜行性である。
遊泳力は弱いが、胸鰭を使って海底を歩くように移動することもある。
繁殖
卵生。日本では3月から9月にかけて産卵が行われ(3-4月が最盛期)、雌は卵を一度に2個ずつ、合計6-12個産む。卵は螺旋状のひだが取り巻き、岩の隙間や海藻の間に産み落とされた卵を固定する役割がある。
仔魚は卵の中で約1年かけて成長し、約18cmで孵化する。雄は69cmで成熟する。
利用
日本の和歌山など地方によっては湯引きなどで賞味される。酢味噌をあえる場合もある。日本では水族館などでよく飼育、展示される。
一般家庭での水槽飼育も可能で、小さな個体は観賞用に売買されることもある。
出典
(最終更新 2021年03月11日)