ヨシキリザメ
Prionace glauca
和名 | ヨシキリザメ (葦切鮫) |
英名 | Blue Shark |
学名 | Prionace glauca (Linnaeus, 1758) |
目 | メジロザメ目 (Carcharhiniformes) |
科 | メジロザメ科 (Carcharhinidae) |
属 | ヨシキリザメ属 (Prionace) |
保全状況 | NT(Near Threatened) - 近危急種 |
By Mark Conlin/NMFS - http://swfsc.noaa.gov/ImageGallery/Default.aspx?moid=529, Public Domain, Link
説明
世界中の暖かい海に幅広く生息し、長距離を回遊する。日本に水揚されるサメ類の中では最も多く、肉や鰭、皮、軟骨などが利用されている。
人や船を襲うこともあり、危険性が高い。
分布
水深:0m ~ 1000m
最も広範な分布域を持つサメの一つで、世界中の熱帯から温帯海域に広く分布する。
日本での分布
黒潮と親潮がぶつかる潮目のやや南の海域で生まれ、幼魚のころまで潮目の海域で成長する。
成熟期前になると、オスは南の海域に、メスは北の海域に分かれて生息する。
成熟して成魚になると、メスは南下してオスと同じ海域に生息するようになる。
特徴
最大で全長400cm、体重205.9kgに達する。体型は細身の流線形。吻は長く円錐形で、眼は比較的大きい。
背側の体色は鮮やかな藍青色。腹側は白色。
両顎歯は異形。上顎歯は幅広の三角形で鋸歯縁を備え、先端は口角に向かってやや傾く。下顎歯は単尖頭で細身の三角形。
生態
世代: 10 ~ 10.5年比較的小型の硬骨魚類やイカが主要な餌生物であり、他に無脊椎動物、小型のサメ、哺乳類(鯨類)の死骸、まれに海鳥も捕食する。
天敵にはカリフォルニアアシカやアオザメ、ホホジロザメがいる。大型個体の天敵はほとんどいない。
寿命は20年以上と考えられている。
繁殖
雄は4-5年、182-281cmで成熟する。雌は5-6年、221-323cmで成熟する。胎生。胎盤を形成する。妊娠期間は9-12ヶ月。雌は卵殻腺に精子を長期間保存しておくことができる。
産仔数は雌によって4-135尾まで(主に母体サイズによって)異なり、平均約35尾。
産まれてくる子どもは35-50cm。
利用
日本では最も水揚量が多いサメとなっている。マグロ延縄などでの混獲される。かまぼこや半片といった魚肉練り製品の材料となる。鰭は中華料理の高級食材であるフカヒレの原料になる。
近年は軟骨をコラーゲンなどの摂取を目的とした健康食品に加工販売することも行われている。
スポーツ・フィッシングの対象になる。
飼育は難しい。
出典
(最終更新 2021年04月13日)